Firefox 19 for developers

Gecko 19 を搭載した Firefox 19 は米国時間 2013 年 2 月 19 日にリリースされました。このページでは、開発者に影響する Firefox 19 の変更点をまとめています。

ウェブ開発者向けの変更点一覧

JavaScript

  • Map オブジェクトおよび Set オブジェクトは、size() メソッドを持つオブジェクトから size プロパティを持つオブジェクトに変わりました。(Firefox バグ 807001)
  • Map オブジェクトおよび Set オブジェクトに clear() メソッドが追加されました。(Firefox バグ 805003)

CSS

  • Viewport に対して相対的な <length> の単位である vhvwvmin、および vmax をサポートしました (Firefox バグ 503720)。
  • CSS Flexbox の接頭辞を外しましたが、引き続きデフォルトでは無効にしています (Firefox バグ 801098)。
  • -moz-initial 値の接頭辞を外しました (Firefox バグ 806068)。-moz-initial は当分の間、エイリアスとして残します。しかし、ウェブ開発者は initial に移行することを強く推奨します。
  • CSS の text-transform プロパティで、日本語や中国語など固定幅の表意文字を使用したテキスト内にラテン文字をなめらかに追加できるようにするためのキーワードである full-width をサポートしました(Firefox バグ 774560)。
  • CSS の page-break-inside を実装しました (Firefox バグ 685012)。
  • CSS の calc() 関数を、(<gradient> の) <color-stop> で使用できるようになりました。
  • CSS の @page @-規則をサポートしました (Firefox バグ 115199)。擬似クラス :first:right、および :left はまだ実装されていないことに注意してください。
  • 擬似クラス :-moz-placeholder は、擬似要素 ::-moz-placeholder に置き換えられました (Firefox バグ 737786)。

DOM

XForms

Firefox 19 で、XForms のサポートを削除しました

アドオン開発者と Mozilla 開発者向けの変更点

メモ: Firefox 19 での重要な変更点は、nsresult が強い型付けになったことです。これは戻り値の処理ミスによって発生するバグの発見を容易にしますが、この点を誤って仮定している場合に既存のコードで不具合が発生する可能性があります。

  • getBrowserSelection() が、テキスト入力フィールドで選択されているテキストを返すようになりました。このため、ユーザーがパスワードフィールドではないテキスト入力フィールドでテキストを選択したときに、gContextMenu.isTextSelectedtrue になります (Firefox バグ 565717)。
  • Dict.jsm: Dict() が JSON 文字列を受け入れるようになりました。Dict.toJSON() メソッドが追加され、これは JSON 文字列を返します (Firefox バグ 727967)。

インターフェイスの変更点

nsIImgLoadingContent

addObserver() メソッドの引数 (aObserver) が imgIDecoderObserver から imgINotificationObserver に替わりました。imgINotificationObservernotify() メソッドはスクリプト可能ではありませんので、imgIToolscreateScriptedObserver() を使用しなければなりません。

nsIChannel

contentLength プロパティの型を long から int64_t に変更しました。

関連情報

過去のバージョン