Firefox 72 for Developers
Firefox 72 は、米国時間 2020 年 1 月 7 日にリリースされました。このページでは、開発者に影響する Firefox 72 の変更点をまとめています。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
- インタラクティブ JS インタープリターのマルチラインモード で、キーボードショートカット
Ctrl
+O
およびCtrl
+S
を使用してファイルを開いたり保存したりできるようになりました (Firefox バグ 1592308)。 - 非同期メッセージを視覚的に分ける設定 が可能になりました (Firefox バグ 1592969)。
- スコープパネルでオブジェクトを右クリックまたは
Ctrl
を押しながらクリックしてプロパティの設定 または プロパティの取得 を選択すると、ウォッチポイントを設定できます (Firefox バグ 1574192)。
- タイミングタブで、それぞれのリソースの Queued、Started、Downloaded 時間を表示するようになりました (Firefox バグ 1580431)。
prefers-color-scheme
メディア特性のさまざまな値の シミュレーターを有効化する設定 が可能になりました (Firefox バグ 1550804)。
廃止
- スクラッチパッド を削除しました (Firefox バグ 1519103)。
HTML
変更なし。
CSS
-
CSS Shadow Parts が有効になりました。これは
part
属性 や::part
擬似要素 が含まれており、スタイル設定のためにシャドウホストが自身のシャドウツリーから選択した要素を選択的に出力ページへ公開できます (Firefox バグ 1559074)。 -
CSS モーションパス を実装しました (Firefox バグ 1582554 および 実装目的 をご覧ください)。以下のプロパティが含まれます。
-
個々の座標変換関連プロパティ (
scale
、rotate
、translate
) を既定で有効にしました (Firefox バグ 1424900)。
廃止
SVG
変更なし。
JavaScript
- Null 合体演算子 を実装しました (Firefox バグ 1566141)。
API
新規 API
FormDataEvent
および イベントに基づくフォームへの関与を既定で有効にしました (Firefox バグ 1594708)。Window.crossOriginIsolated
プロパティおよびWorkerGlobalScope.crossOriginIsolated
プロパティに対応しました (Firefox バグ 1591892)。
DOM
-
最近の仕様変更に応じて、位置情報 API でいくつかのインターフェイス名を更新しました (Firefox バグ 1575144):
Coordinates
をGeolocationCoordinates
に変更しました。Position
をGeolocationPosition
に変更しました。PositionError
をGeolocationPositionError
に変更しました。
-
いくつかのプロパティを、標準の文字列化子を使用するように更新しました (Firefox バグ 824857)。
DOM イベント
Notification.requestPermission()
およびPushManager.subscribe()
が、click
イベントのようなユーザー操作に応じてのみ呼び出せるようになりました (Firefox バグ 1593644)。
メディア、Web Audio、WebRTC
MediaDevices.getDisplayMedia()
メソッドが、click
イベントのようなユーザー操作に応じてのみ呼び出せるようになりました (Firefox バグ 1580944)。RTCRtpContributingSource
辞書がrtpTimestamp
プロパティを持てるようになりました。これはパケットのメディアが生成またはサンプリングされた時点の source-generated time です (Firefox バグ 1583867)。
廃止
- 非標準の
window.mozPaintCount
プロパティを削除しました (Firefox バグ 1591968)。 BatteryManager
インターフェイスはウェブコンテンツで使用できなくなりました (Firefox バグ 1441976)。Navigator.vibrate()
は別オリジンの<iframe>
でサポートされなくなりました (Firefox バグ 1591113)。- WebRTC は
simulcast
でrid=
およびpt=
の引数に対応しなくなりました。"a=simulcast: send rid=7 recv rid=8
" のような行の新しい構文は "a=simulcast: send 7 recv 8
" です。新しい構文は Firefox 68 から対応しており、古い構文の対応を廃止する時期になりました (Firefox バグ 1470568)。
セキュリティ
X-Content-Type-Options
を使用した MIME スニッフィングのオプトアウトを、Content-type
が提供されていれば、最上位の文書でも適用するようになりました。HTML ウェブページをtext/html
以外の MIME タイプで提供するとき、表示する代わりにダウンロードさせることができます。両方のヘッダーを正しく設定するようにしてください (Firefox バグ 1591932)。- 採択率の低さと相互運用性の問題のため、HTTP Public Key Pinning (HPKP) の対応を廃止しました。
Public-Key-Pins
およびPublic-Key-Pins-Report-Only
ヘッダーは黙って無視されるようになりました (Firefox バグ 1412438)。
プラグイン
変更なし。
WebDriver conformance (Marionette)
WebDriver:FindElement
およびWebDriver:FindElements
コマンドから、Anon
およびAnonAttribute
ストラテジーを削除しました (Firefox バグ 1587627)。Webdriver:TakeScreenshot
が、キャプチャーされた領域が canvas の幅、高さ、サイズの最大上限値を超えても失敗しないようになりました (Firefox バグ 1590064)。
アドオン開発者向けの変更点
API の変更点
browserSettings.ftpProtocolEnabled
プロパティを実装しました (Firefox バグ 1592687)。BrowserSetting.onChange
イベントを実装しました (Firefox バグ 1410412)。captivePortal.canonicalURL
プロパティを実装しました (Firefox バグ 1592932)。browserAction.onClicked
およびpageAction.onClicked
イベントのコールバック関数が、キーボードモディファイアとともに押されたマウスボタンを示すプロパティを持つオブジェクトを含む、OnClickData
プロパティを含むようになりました (Firefox バグ 1405031)。これは、付加的な種類のマウスクリックのサポートを可能にします。browserSettings.tlsVersionRestrictionConfig
プロパティが実装され、ブラウザーの対応している TLS の最高バージョンと最低バージョンを読み取ることができるようになりました (Firefox バグ 1593635)。
マニフェストの変更点
変更なし。
関連情報
- Hacks ブログのリリース記事: Firefox 72 — our first song of 2020
過去のバージョン
- Firefox 71 for developers
- Firefox 70 for developers
- Firefox 69 for developers
- Firefox 68 for developers
- Firefox 67 for developers
- Firefox 66 for developers
- Firefox 65 for developers
- Firefox 64 for developers
- Firefox 63 for developers
- Firefox 62 for developers
- Firefox 61 for developers
- Firefox 60 for developers
- Firefox 59 for developers
- Firefox 58 for developers
- Firefox 57 for developers
- Firefox 56 for developers
- Firefox 55 for developers
- Firefox 54 for developers
- Firefox 53 for developers
- Firefox 52 for developers
- Firefox 51 for developers
- Firefox 50 for developers
- Firefox 49 for developers
- Firefox 48 for developers
- Firefox 47 for developers
- Firefox 46 for developers
- Firefox 45 for developers
- Firefox 44 for developers
- Firefox 43 for developers
- Firefox 42 for developers
- Firefox 41 for developers