Firefox 47 for developers
Firefox 47 は、米国時間 2016 年 6 月 7 日にリリースされました。このページでは、開発者に影響する Firefox 47 の変更点をまとめています。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
-
メモリーツールの Retaining paths パネル
-
Service Worker と Push API のデバッグ
- Worker 用の about:debugging ダッシュボード
- キャッシュされたリクエストを ネットワークモニター で表示
- キャッシュストレージ を ストレージインスペクター でサポート
-
ストレージインスペクター で項目をフィルターする機能
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コンソール が不完全なコマンド入力を検出して、自動的に複数行モードに切り替える
-
デバッガー でブレークポイントのスタイルを更新
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ブラウザーやアドオンのデバッグを支援するため、ブラウザーツールボックス の使用中はパネルを自動的に閉じないようにする
-
フォントインスペクター をデフォルトで無効化 (Firefox バグ 1247723)
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3D ビュー を削除
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開発ツールのテーマを更新
-
フォントパネルを無効化 (Firefox バグ 1247723)
HTML
変更なし。
CSS
-
::backdrop
擬似要素をサポートしました (Firefox バグ 1064843)。 -
属性セレクター で大文字・小文字を区別しないことを示す修飾子
i
(例:[foo=bar i]
) を実装しました (Firefox バグ 888190)。 -
CSS Mask Image プロパティを実験的に実装しました。現在は Nightly 版の Firefox のみで使用できます。
mask-repeat
、mask-position
、mask-size
、およびショートハンドのmask
を使用できます (Firefox バグ 686281)。 -
HTML 要素において、
clip-path
プロパティでpolygon()
,ellipse()
,circle()
を実験的にサポートしました (inset() および path() はサポートしていません)。設定項目layout.css.clip-path-shapes.enabled
で制御しており、既定値はfalse
です (Firefox バグ 1075457)。値の変更は (従ってアニメーションも) 未サポートです。 -
CSS Grid の実験的な実装を更新しました:
- グリッドコンテナーで、
align-content
: normal
はstretch
と同じ動作になりました (Firefox バグ 1237754)。 grid
、grid-template
、grid-gap
プロパティで、列と行の値の順序を入れ替えました (Firefox バグ 1251999)。
- グリッドコンテナーで、
-
display-mode
メディア特性をサポートしました (Firefox バグ 1104916)。 -
text-align
およびtext-align-last
の値true
を、unsafe
に改名しました (Firefox バグ 1250342)。
JavaScript
- ES2017 の
Object.values()
およびObject.entries()
メソッドを実装しました (Firefox バグ 1232639)。 - 非推奨の 古い Proxy API (
Proxy.create
およびProxy.createFunction
) は、コンソールで警告を表示するようになりました。また、将来のバージョンで削除する予定です。代わりに標準のProxy
オブジェクトを使用してください (Firefox バグ 892903)。 - 非推奨かつ非標準である、
String.prototype.
match
/search
/replace
のflags
引数をリリース版以外の以外のビルドで廃止しました (Firefox バグ 1245801)。 - 新たな ES2016 仕様に従い、
for...in
用のProxy
enumerate トラップを削除しました (Firefox バグ 1246318)。 - ECMAScript 仕様に従い、
Array.prototype.indexOf()
およびArray.prototype.lastIndexOf()
メソッド (およびTypedArray
の同等メソッド) を、-0
を返さないように更新しました (Firefox バグ 1242043)。
インターフェイス/API/DOM
DOM & HTML DOM
Document.scrollingElement
プロパティを実装しました。設定項目dom.document.scrollingElement.enabled
で制御しており、既定値はfalse
です (Firefox バグ 1153322)。
WebGL
変更なし。
IndexedDB
IDBKeyRange.includes()
メソッドを実装しました (Firefox バグ 1251498)。
Service Worker と関連 API
Request.Request()
コンストラクターで、init オプションとして referrer を受け入れるようになりました (Firefox バグ 1251448)。Request.referrerPolicy
プロパティをサポートしました (Firefox バグ 1251872)。- Service workers および Push を、Firefox 45 Extended Support Release (ESR) で無効にしました (Firefox バグ 1232029)。
WebRTC
RTCIceServer
辞書のサポートを、credentialType
プロパティをサポートすることにより WebRTC 1.0 仕様に合わせて更新しました。このプロパティは、資格情報がパスワードかトークンかを指定する文字列です。現在、Firefox は"password"
のみサポートしています。
新規 API
変更なし。
その他
Cache.add()
およびCache.addAll()
で、レスポンスステータスが200
番台ではない場合にTypeError
例外が発生するようになりました (Firefox バグ 1244764)。- アプリのインストールと管理の API (
navigator.mozApps.*
) を、Firefox OS 以外のプラットフォームでは公開しないようになりました (Firefox バグ 1238576)。 - Web Crypto API のメソッドで、RSA-PSS 暗号化アルゴリズムが使用可能になりました (Firefox バグ 1191936)。
- 権限 API の
Permissions.revoke()
メソッドを追加しました (Firefox バグ 1197461)。 - HTML を使用してウェブコンテンツを表示するフレームを作成できるようにするため
<iframe>
の機能を拡張する、Browser API (以前は Firefox OS のみサポートしていました) が、デスクトップ版の chrome コードでも使用可能になりました (Firefox バグ 1238160)。 - Notification API の
requestPermission()
メソッドを、コールバックベースの構文から Promise ベースの構文に更新しました (Firefox バグ 1241278)。 - Fullscreen API を最新の仕様に合わせて更新して、接頭辞を削除しました。一部のメソッドは改名および大文字・小文字を変更しました (Firefox バグ 743198)。これは設定項目
full-screen-api.unprefix.enabled
で制御されており、デフォルトで無効化していることに注意してください (Firefox バグ 1268749)。
Audio/Video
- u-law 圧縮の WAV ファイルが再生可能になりました (Firefox バグ 851530)。
- Google Inc. が提供する Widevine Content Decryption Module が、Windows Vista 以降および Mac OS X で MP4 との組み合わせにより Encrypted Media Extensions API で使用可能になりました (MP4 限定。EME と WebM のサポートについては Firefox バグ 1257716 をご覧ください)。Silverlight から移行することができます (Firefox バグ 1265270)。
HTTP
Accept
ヘッダーの、画像用の既定値をimage/png,image/*;q=0.8,*/*;q=0.5
から*/*
に変更しました (Firefox バグ 1249474)。
ネットワーク
変更なし。
セキュリティ
view-source:
プロトコルの URL をウェブページから使用したときに、ソース表示 ツールを開かないようになりました (Firefox バグ 1172165)。- Firefox の click-to-activate プラグインのホワイトリスト を削除しました。アクティブにするためクリックする必要がないプラグインは、Flash だけです。 (Firefox バグ 1263630)。
アドオン開発者と Mozilla 開発者向けの変更点
インターフェイス
- アドオン向けに、JavaScript で CSS トークナイザーが使用可能になりました (Firefox バグ 1152033)。
FUEL
Firefox 3 で導入された FUEL JavaScript ライブラリーを削除しました。このライブラリーはアドオンの開発を支援するように設計されましたが、Add-on SDK の導入や WebExtensions のサポートにより、役に立つものではなくなりました (Firefox バグ 1090880)。
XUL
変更なし。
JavaScript コードモジュール
変更なし。
XPCOM
変更なし。
その他
変更なし。
関連情報
過去のバージョン
- Firefox 46 for developers
- Firefox 45 for developers
- Firefox 44 for developers
- Firefox 43 for developers
- Firefox 42 for developers
- Firefox 41 for developers
- Firefox 40 for developers
- Firefox 39 for developers
- Firefox 38 for developers
- Firefox 37 for developers
- Firefox 36 for developers
- Firefox 35 for developers
- Firefox 34 for developers
- Firefox 33 for developers
- Firefox 32 for developers
- Firefox 31 for developers
- Firefox 30 for developers
- Firefox 29 for developers
- Firefox 28 for developers
- Firefox 27 for developers
- Firefox 26 for developers
- Firefox 25 for developers
- Firefox 24 for developers
- Firefox 23 for developers
- Firefox 22 for developers
- Firefox 21 for developers
- Firefox 20 for developers
- Firefox 19 for developers
- Firefox 18 for developers
- Firefox 17 for developers
- Firefox 16 for developers