Firefox 82 for developers
このページでは、開発者に影響する Firefox 82 の変更点をまとめています。Firefox 82 は、2020 年 10 月 20 日にリリースされました。
メモ: Mozilla Hacks の Coming through with Firefox 82 もご覧ください。
ウェブ開発者向けの変更点一覧
開発者ツール
- ネットワークモニター を使用して server-sent events を調査できる ようになりました (Firefox バグ 1640857)。
- ネットワークモニターのメッセージパネルを応答パネルに統合しました。メッセージ (例えば WebSockets や server-sent events) を応答の一覧で確認できます (Firefox バグ 1636421)。
HTML
<input type="color">
で使用するカラーピッカーが、キーボードで操作可能になりました (Firefox バグ 1526820)。<iframe sandbox>
属性のallow-downloads
フラグをサポートしました (Firefox バグ 1656212)。
CSS
::file-selector-button
擬似要素を新たにサポートしました。この擬似要素は、<input type="file">
要素の内部にあるファイル選択ボタンを表します (Firefox バグ 1635675, Firefox バグ 1662478)。:is()
および:where()
擬似クラスのエラー回復を改良しました。これらの擬似クラスは寛容なセレクターリストを受け入れるようになり、リスト内に無効なセレクターがあってもリスト全体が無効にはなりません (Firefox バグ 1664718)。appearance: button
をボタンのみに適用するようになりました。従って、appearance
の値button
はauto
のように動作します (Firefox バグ 1662703)。
廃止
- 独自仕様である
:-moz-user-disabled
擬似クラスを削除しました (Firefox バグ 1664432)。
HTTP
- HTML
<a>
要素でdownload
属性が設定されている場合 (同一オリジンの URL) に、Content-Disposition
ヘッダーのinline
ディレクティブが無視されるようになりました。Content-Disposition
ヘッダーのfilename
を設定すると、download
属性で指定したファイル名より優先して使用されますので注意してください (Firefox バグ 1658877)。
API
新規 API
- Media Session API をデフォルトで有効にしました (Firefox バグ 1665496)。
DOM
Document.execCommand()
の入れ子または再帰的な呼び出しのサポートを廃止して、false
が返るようになりました (Firefox バグ 1634262)。- 仕様書 に従って、
Element.setPointerCapture()
でポインターのid
が無効である場合にNotFoundError
例外が発生するようになりました (Firefox バグ 1662124)。以前は誤ってInvalidPointerId
例外が発生していました。 - タブで別のドメインからページを読み込んだときに
window.name
プロパティを空文字列リセットして、元のページが (例えば "戻る" ボタンで) 再読み込みされたときに復元するようになりました。これは信頼されないページが、前のページが変数に保存していた可能性がある情報にアクセスすることを防ぎます。この変更は、ドメイン間のメッセージ送信にwindow.name
を使用するフレームワークに影響があります (Firefox バグ 444222)。
WebDriver conformance (Marionette)
- より現実的なユーザーナビゲーションをシミュレートするため、サポートされるすべてのナビゲーションコマンドを親プロセスに移動しました (Firefox バグ 1612831)。
- WebDriver 仕様書との適合性を向上させるため、すべてのコマンドで現在またはトップレベルの閲覧コンテキストの確認を更新しました (Firefox バグ 1493108)。
WebDriver:ElementClick
で、click イベントが実際に合成される前にコマンドが返る場合がある不具合を修正しました (Firefox バグ 1394354)。
アドオン開発者向けの変更点
tabs.captureTab()
およびtabs.captureVisibleTab()
メソッドで、与えたoptions
オブジェクトのrect
プロパティで関連するタブのコンテンツ領域を取得する、あるいはオブジェクトを与えない場合にタブで見えている領域を取得することが可能になりました (Firefox バグ 1636508)。以前はrect
プロパティが使用できず、これらのメソッドは常に関連するタブで見ている領域を取得していました。
過去のバージョン
- Firefox 81 for developers
- Firefox 80 for developers
- Firefox 79 for developers
- Firefox 78 for developers
- Firefox 77 for developers
- Firefox 76 for developers
- Firefox 75 for developers
- Firefox 74 for developers
- Firefox 73 for developers
- Firefox 72 for developers
- Firefox 71 for developers
- Firefox 70 for developers
- Firefox 69 for developers
- Firefox 68 for developers
- Firefox 67 for developers
- Firefox 66 for developers
- Firefox 65 for developers
- Firefox 64 for developers
- Firefox 63 for developers
- Firefox 62 for developers
- Firefox 61 for developers
- Firefox 60 for developers
- Firefox 59 for developers
- Firefox 58 for developers
- Firefox 57 for developers
- Firefox 56 for developers
- Firefox 55 for developers
- Firefox 54 for developers
- Firefox 53 for developers
- Firefox 52 for developers
- Firefox 51 for developers