Window.getComputedStyle()
Baseline Widely available
This feature is well established and works across many devices and browser versions. It’s been available across browsers since July 2015.
Window.getComputedStyle()
メソッドは、アクティブなスタイルシートを適用し、それらの値に含まれる可能性のある基本的な計算を解決した後、要素のすべての CSS プロパティの値を含むオブジェクトを返します。
個々の CSS プロパティの値は、オブジェクトによって提供される API を介してアクセスするか、CSS プロパティ名でインデックスを作成することでアクセスすることができます。
構文
getComputedStyle(element);
getComputedStyle(element, pseudoElt);
引数
element
-
この
Element
の計算したスタイルを取得します。 pseudoElt
省略可-
一致させる擬似要素を指定する文字列。実在する要素の場合は省略 (または
null
)。
返値
生きた CSSStyleDeclaration
オブジェクトで、要素のスタイルが変わると自動で更新されます。
例外
TypeError
-
渡されたオブジェクトが
Element
ではないか、pseudoElt
が有効な擬似要素セレクターではないか、::part()
または::slotted()
である場合。メモ: 有効な擬似要素とは構文的に適切であることを指します。例えば
::unsupported
は擬似要素として対応されていませんが、有効と判断されます。さらに、最新の W3 標準では::before
と::after
のみを明示的に対応していますが、CSS の WG 草案はこの値を制限していません。 ブラウザーの互換性は様々かもしれません。
例
この例では、 <p>
の要素のスタイルを設定してから、getComputedStyle()
を使用してそれらのスタイルを取得し、それらを <p>
のテキストコンテンツに出力します。
HTML
<p>Hello</p>
CSS
p {
width: 400px;
margin: 0 auto;
padding: 20px;
font: 2rem/2 sans-serif;
text-align: center;
background: purple;
color: white;
}
JavaScript
const para = document.querySelector("p");
const compStyles = window.getComputedStyle(para);
para.textContent =
`My computed font-size is ${compStyles.getPropertyValue("font-size")},\n` +
`and my computed line-height is ${compStyles.getPropertyValue(
"line-height",
)}.`;
結果
解説
返されるオブジェクトは CSSStyleDeclaration
型で、これは要素の style
プロパティから返されるオブジェクトと同じです。しかし、2 つのオブジェクトは異なる目的を持っています。
getComputedStyle
から返されたオブジェクトは読み取り専用で、<style>
要素や外部スタイルシートで設定されたものも含めて、要素のスタイルを検査するために使用するためのものです。element.style
オブジェクトは、その要素にスタイルを設定したり、 JavaScript の操作やグローバルのstyle
属性から直接追加されたスタイルを検査したりするために使用するためのものです。
最初の引数は Element
でなければなりません。要素以外、例えば Text
ノードであった場合はエラーが発生します。
defaultView
多くのコードサンプルでは、 getComputedStyle
は document.defaultView
オブジェクトから使用されています。ほとんどの場合、 getComputedStyle
は window
オブジェクト上に存在するので、これは必要ありません。 defaultView
パターンは、 window
のテスト仕様を書きたくない人たちと、 Java でも使える API を作りたくない人たちの組み合わせだったのかもしれません。
擬似要素の使用
getComputedStyle
は擬似要素 (例えば ::after
, ::before
, ::marker
, ::line-marker
— the pseudo-element spec を参照してください) からスタイル情報を取得することができます。
<style>
h3::after {
content: " rocks!";
}
</style>
<h3>Generated content</h3>
<script>
const h3 = document.querySelector("h3");
const result = getComputedStyle(h3, ":after").content;
console.log("the generated content is: ", result); // returns ' rocks!'
</script>
メモ
- 返された
CSSStyleDeclaration
オブジェクトは、 CSS プロパティの個別指定の名前のアクティブな値を含んでいます。例えば、border-bottom-width
の値はborder-width
やborder
などの一括指定プロパティ名ではアクセスできません。font-size
のような個別指定の名前だけで値を問い合わせるのが最も安全です。font
のような一括指定の名前では、ほとんどのブラウザーでは動作しません。 - CSS のプロパティ値は、
getPropertyValue(propName)
API を使用してアクセスすることも、obj['z-index']
やobj.zIndex
のようにオブジェクトに直接添字を指定してアクセスすることもできます。 getComputedStyle
によって返される値は、解決値
です。これらの値は通常、CSS 2.1 の計算値
と同じですが、width
,height
,padding
のような古いプロパティの場合は、使用値
と同じになります。もともと CSS 2.0 では、計算値はカスケードと継承後のプロパティの「使用可能な」最終値として定義されていましたが、 CSS 2.1 ではレイアウトする前の値として再定義され、使用値はレイアウト後の値として再定義されています。 CSS 2.0 のプロパティでは、getComputedStyle
は計算値の古い意味を返しますが、現在は使用値と呼ばれています。レイアウト前の値とレイアウト後の値の違いの例として、width
やheight
のパーセント値の解像度があり、これらは使用値のみ同等のピクセル数に置き換えられます。- 返される値が意図的に不正確になる場合があります。 "CSS History Leak" のセキュリティ問題を回避するために、ブラウザーは訪問したリンクの計算されたスタイルについて嘘をつき、ユーザーがリンク先の URL を訪問していないかのような値を返すことがあります。これがどのように実装されているかについては、 Plugging the CSS History Leak と Privacy-related changes coming to CSS :visited を参照してください。
- CSS トランジションが動作している間、
getComputedStyle
は、 Firefox では元のプロパティ値を返しますが、 WebKit では最終的なプロパティ値を返します。 - Firefox では、
auto
の値を持つプロパティはauto
の値ではなく、使用値を返します。そのため、top:auto
とbottom:0
をheight:30px
の要素に適用し、包含ブロックをheight:100px
を適用すると、 Firefox のtop
のスタイルの計算値は、 100 − 30 = 70 なので70px
となります。
仕様書
Specification |
---|
CSS Object Model (CSSOM) # dom-window-getcomputedstyle |
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser