CSS の値と単位
CSS ルールには宣言が含まれており、その宣言はプロパティと値で構成されています。 CSS を使用するそれぞれのプロパティには、どのような値を使用することができるかを記述する値型があります。 このレッスンでは、最も頻繁に使用する値の型と、それが何であるか、そしてそれらがどのように動作するかを見ていきます。
メモ: それぞれの CSS プロパティページには、そのプロパティで使用することができる、値の種類を示す構文の節があります。
前提条件: | 基本的なソフトウェアがインストールされていること、ファイルの扱い、HTML の基本(HTML 入門の学習)、CSS がどのように動作するかの考え(CSS の第一歩で学習)の基本的な知識を得ていること。 |
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目的: | CSS プロパティで使用されるさまざまな種類の値と単位について学ぶこと。 |
CSS での値とは
CSS の仕様書や MDN のプロパティページでは、<color>
や <length>
のような角括弧で囲まれた値を見かけることがあります。特定のプロパティに有効な値型として <color>
が表示されている場合、 <color>
のリファレンスページに掲載されているように、そのプロパティの値として有効な色を使用することができることを意味しています。
メモ: CSS の値型は データ型 と呼ばれます。これらの用語は基本的に同じ意味です。 CSS の中でデータ型と呼ばれるものを見かけますが、これは実に値型のおしゃれな言い方に過ぎません。 値 という用語は、使用している値型に対応している具体的な表現を参照します。
メモ:
CSS の値は角括弧 (<
, >
) で囲むことが多く、 CSS のプロパティによって違います。> 例えば、 color
プロパティや <color>
データ型があります。
これは同様に角括弧を使用する HTML の要素は違いますので、混同しないでください。しかし、これは、文脈から明らかであるべきであることを覚えておいてください。
次の例では、キーワードを使用して章立ての色を設定し、かつ背景色を rgb()
関数を使って指定します。
h1 {
color: black;
background-color: rgb(197 93 161);
}
CSS の値型とは、許容される値の集合を定義する方法です。つまり、もし <color>
が有効であると判断した場合、キーワード、16 進数、rgb()
関数など、どの型の色値を使用することができるかを考える必要はありません。利用できるすべての <color>
値のうち、ブラウザーが対応していると考えられるものを利用することができます。 MDN でそれぞれの値のページを見ると、ブラウザーの対応についての情報が得られます。例えば、 <color>
のページを見ていくと、ブラウザーの互換性の節に、さまざまな色の値の入力型と対応状況が記載されています。
ここでは見ることが多いいくつかの値の型や単位を確認しましょう。また例のさまざまな値を変えて試しましょう。
数値、長さ、パーセント値
CSS を使用していると、さまざまな数値の型があります。以下はすべて数値型です。
データ型 | 説明 |
---|---|
<integer>
|
<integer> (整数)は、1024 や -55 のようなすべての整数です。
|
<number>
|
<number> (数値)は 10 進数です。小数点のあるものとないものがあります。例えば、0.255 、128 、-1.2 です。
|
<dimension>
|
<dimension> (量)は <number> に単位が付いたものです。例えば、 45deg , 5s , 10px などです。 <dimension> は <length> (長さ)、<angle> (角度)、<time> (時間)、<resolution> (解像度)などを傘下に持つカテゴリーです。
|
<percentage> |
<percentage> (パーセント値)は他の値に対する割合を表します。例えば、 50% です。パーセント値は常に別の量との相対値です。例えば、要素の長さは親要素の長さに対する相対値です。
|
長さ
数値型でもっともよく遭遇するのは <length>
です。例えば、10px
(ピクセル)や 30em
です。CSS で使用される長さの種類は 2 つに分けられます。相対長と絶対調です。何かがどれほど大きいかを理解するためには、その違いを知ることが重要です。
絶対長の単位
次の単位はすべて絶対長の単位です。この単位は、他の長さとの相対では決まりません。一般的にこの単位は常に同じサイズと考えられます。
単位 | 名前 | 換算 |
---|---|---|
cm |
センチメートル | 1cm = 96px/2.54 |
mm |
ミリメートル | 1mm = 1/10 cm |
Q |
1/4 ミリメートル | 1Q = 1/40 1cm |
in |
インチ | 1in = 2.54cm = 96px |
pc |
パイカ | 1pc = 1in の 1/6 |
pt |
ポイント | 1pt = 1in の 1/72 |
px |
ピクセル | 1px = 1in の 1/96 |
これらの値の多くは印刷には便利ですが、画面出力には向いていません。例えば、私たちは画面上の長さに cm
(センチメートル)を使いません。よく使用するのは px
(ピクセル)だけです。
相対長の単位
相対長の単位は、他の何かとの相対値です。
em
およびrem
は、それぞれ親要素またはルート要素のフォントサイズに対する相対値です。vh
およびvw
は、それぞれビューポートの高さと幅に対する相対値です。
相対的な単位を使用することができる好ましいことは、注意深く計画することで、テキストや他の要素のサイズをページ上の他の要素に対して相対的に変倍するようにできることです。利用できる相対単位の完全な一覧は、 <length>
型のリファレンスページを参照してください。
この節では、最も一般的な相対単位について説明します。
例を紐解く
次の例で、絶対的な長さの単位と相対的な長さの単位の振る舞いの違いを確認しましょう。最初のボックスには width
がピクセル単位で指定されています。絶対単位なので、この幅は他の何が変わっても同じままです。
2 番目のボックスは相対的な長さの単位の、ビューポート幅に関連した vw
を使用しています。この値は、ビューポート幅と関連しており、10vw は ビューポート幅の 10% にあたります。もしブラウザー幅を変化させた場合、このボックスのサイズは変化します。しかし、このページは <iframe>
に埋め込んであるため、次の例は動作しません。この動作を確認するには、このリンクをブラウザーの別タブで開いて、例を確認してください。
3 番目のボックスは em
単位を使っています。この単位はフォントサイズに関連しています。 1em
にあたるフォントサイズ設定は <div>
で指定してあります。これは .wrapper
クラスがあります。 この値を 1.5em に変更すると、すべての要素のフォントサイズが増加しますが、最後の項目のみ width がフォントサイズに相対的であるため、最後の項目のみが広くなります。
上の手順を行った後で、これらの値を変更してどのようにふるまうかを確認してください。
em と rem
em
と rem
は開発者がボックスやテキストまですべてのサイズを変更するときによく遭遇する相対的な長さの単位です。これらがどのように動作するか、どのように違いがあるかを理解しましょう。特にテキストのスタイル設定や CSS レイアウトのようなより複雑なテーマを扱うようになったときに価値があります。以下の例は、デモを提供しています。
この HTML はネストしたリストの組です。全部で 3 つのリストがあり、どちらも同じ HTML です。唯一異なるのは、最初のものは ems クラスを持っており、二つ目のものは rems クラスを持っていることです。
始めるにあたって、<html>
要素のフォントサイズを 16px に指定しました。
簡単に言うと、 em 単位は「親要素のフォントサイズ」を意味します。 ems
の class
を持つ <ul>
内の <li>
要素は、親要素からサイズを受け取ります。そのため、入れ子の各レベルは、それぞれのフォントサイズが 1.3em
(親のフォントサイズの 1.3 倍)に設定されているため、徐々に大きくなっていきます。
簡単に言うと、 rem 単位は「ルート要素のフォントサイズ」を意味します(rem は "root em" を意味します)。この rems
の class
を持つ <ul>
の内部の <li>
要素はルート要素 (<html>
) からサイズ情報を取得します。 これは、ネストの各レベルが大きくなり続けないことを意味します。
ただし、CSS で <html>
の font-size
を変更すると、その他のすべて(rem
サイズと em
サイズの両方のテキスト)が相対的に変更されることがわかります。
行の高さの単位
lh
と rlh
は em
と rem
に似た相対的な長さの単位です。 lh
と rlh
の違いは、最初のものは要素そのものの行の高さであるのに対し、 2 つ目のものはルート要素(通常は <html>
)の行の高さに対する相対値です。
これらの単位を用いることで、ボックスの装飾をテキストに正確に配置することができます。この例では、 lh
単位を使用して、 repeating-linear-gradient()
を使ってメモ帳のような線を作成しています。テキストの行の高さは関係なく、行は常に正しい場所から始まります。
p {
margin: 0;
background-image: repeating-linear-gradient(
to top,
lightskyblue 0 2px,
transparent 2px 1lh
);
}
<p style="line-height: 2em">
Summer is a time for adventure, and this year was no exception. I had many
exciting experiences, but two of my favorites were my trip to the beach and my
week at summer camp.
</p>
<p style="line-height: 4em">
At the beach, I spent my days swimming, collecting shells, and building
sandcastles. I also went on a boat ride and saw dolphins swimming alongside
us.
</p>
パーセント値
多くの場合、パーセント値は長さと同じ方法で使用します。パーセント値のあるものは、ある他の値との相対的な値を設定します。例えば、ある要素の font-size
にパーセント値を設定した場合、その親要素の font-size
に対する割合を意味します。もしある width
の値にパーセント値を使用した場合、その親要素の width
に対する割合に設定されます。
下記の例では、 2 つのパーセント値のボックスと 2 つのピクセルサイズのボックスは同じクラス名を持っています。設定するには、それぞれ幅 40% と 200px です。
違いは、 2 つのボックスの 2 つ目が幅 400 ピクセルのラッパーの中に設定されていることです。 2 つ目の幅 200px のボックスは最初のボックスと同じ幅ですが、 2 つ目の 40% のボックスはこれで 400px の 40% になり、最初のボックスよりかなり狭くなります。
顔んでいるボックスの幅またはパーセント値を変更してその影響を確認してください。
次の例はフォントサイズをパーセント値で指定しています。それぞれの <li>
には font-size
が 80% で設定されています。入れ子になったリストはその親のサイズを継承するため、徐々にフォントサイズが小さくなっています。
多くの値型が長さまたはパーセント値を受け入れる一方で、長さしか受け入れないものもあることに注意してください。どの値が受け入れられるかは、 MDN プロパティのリファレンスページで確認できます。許容される値に <length-percentage>
と記載されている場合、長さまたはパーセント値を使用することができます。許容される値に <length>
しか記載されていない場合、パーセント値を使用することはできません。
数値
一部の値は、単位のない数値を受け入れます。 単位のない数値を受け入れるプロパティの例は、要素の不透明度(透明度)を制御する opacity
プロパティです。 このプロパティは、 0
(完全に透明)〜 1
(完全に不透明)の数値を受け入れます。
この下の例を見てください。opacity
を 0
から 1
までの間の数に変えて、この箱とそのコンテンツがどのよう表示されるかを確認してください。
メモ: CSS で値として数を使用する場合、その値を引用符で囲んではなりません。
色
色の値は、 CSS の多くの場所で使用することができます。テキストの色、背景、境界線、その他多くの色を指定します。 CSS で色を設定するには多くの方法があり、多くのエキサイティングなプロパティを制御することができます。
現行のコンピューターで利用できる標準色システムは 24 ビット色に対応しており、チャンネルごとに 256 の異なる値(256 x 256 x 256 = 16,777,216)を持つ赤、緑、青のチャンネルの組み合わせによって、約 1,670 万の異なる色を表示することができます。
この節では、最初によく見られる色の指定方法を見ていきます。キーワード、 16 進数、そして rgb()
値を使用します。
さらに、色関数を見たときにそれを認識できるように、あるいは色を適用するさまざまな方法を試すことができるように、その他の色関数についてもざっと見ていきます。
おそらくカラーパレットを決定し、その色、そして自分の好きな色の指定方法を自分のプロジェクト全体で使用することになるでしょう。 色モデルを混ぜて使用することができますが、一貫性を保つために自分のプロジェクト全体で同じ色の宣言メソッドを使用するのが通常ベストです!
色キーワード
多くの MDN のサンプルコードで色キーワード(または 'named color')が使用されているのを見かけるでしょう。 <named-color>
データ型は非常に限られた数の色値しか含まれないため、本番のウェブサイトではあまり使用されません。キーワードは人間が読み取り可能なテキスト値として色を表しますので、名前付きカラーは、学習者が教えられているコンテンツに集中できるように、どの色が期待されているかを明確に指示するためにサンプルコードで使用されます。
下の練習で別の色キーワードを試して、それがどのように作用するのか確認してください。
16 進 RGB
次に遭遇しやすい色値の型は 16 進数のコードです。
16 進数は 0-9
と a-f
の 16 文字を用いますので、全範囲は 0123456789abcdef
となります。
各16進数の色値はハッシュ/ポンド記号 (#
) に続けて 3 文字または 6 文字の 16 進数(例えば #fcc
や #ffc0cb
)で構成され、オプションで 1 文字または 2 文字の 16 進数で、その前にある 3 文字または 6 文字の色値のアルファ透過率を表します。
16 進数を使用して RGB 値を記述する場合、 16 進文字の組はそれぞれ赤、緑、青のいずれかのチャンネルを表す数値で、それぞれ 256 個の利用できる値のいずれかを指定します(16 x 16 = 256)。 これらの値は色を定義するためのキーワードよりも直感的ではありませんが、 RGB のどの色でも表すことができるので、より汎用性があります。
もう一度、値を変更させてどのように色が変化するか確認しましょう。
RGB 値
RGB 値を直接作成する場合、 rgb()
関数は色の 赤、緑、青の各チャンネル値を表す 3 つの引数を取り、オプションの 4 番目の値はスラッシュ ('/') で区切り、16 進値とほぼ同じ方法で不透明度を表します。RGB との違いは、各チャンネルが 2 桁の 16 進数ではなく、0 から 255 までの 10 進数、あるいは 0% から 100% までのパーセントで表します(この 2 つの混合はできません)。
最後の表記を書き直して、RGB で表現してみましょう。
rgb()
には 4 番目の引数を渡すことができ、これは色のアルファチャンネルを表します。この値を 0
に設定すると色は完全に透明になり、 1
に設定すると完全に不透明になります。この中間の値を指定すると、さまざまな透過率を得ることができます。
メモ:
色にアルファチャンネルを設定する場合、先ほど見てきた opacity
プロパティを使用するのとは異なる点があります。 opacity を使用すると、要素とその中のすべてのものを不透明にしますが、 RGB にアルファ引数付きの色を使用すると、指定した色だけを不透明にします。
下記の例では、色つきボックスの包含ブロックに背景画像を追加しています。アルファチャンネルの値が小さいほど、背景がより透けて見えることに注目してください。
この例では、アルファチャンネルの値を変えてみて、それが色出力にどのように影響するかを見てみましょう。
メモ:
古いバージョンの CSS では、 rgb()
構文はアルファ引数に対応しておらず、そのために rgba()
という別な関数を使用する必要がありました。最近では rgb()
にアルファ引数を渡すことができます。 rgba()
関数は rgb()
の別名です。
SRGB 値
sRGB
色空間は、赤 (r)、緑 (g)、青 (b) の色空間で色を定義します。
色相を使用して色を指定
色キーワードや 16 進数、 rgb()
を超えたものを使いたい場合は、 <hue>
を使用してみるとよいでしょう。
色相は、赤、オレンジ、黄、緑、青などの色の違いや類似性を指示するプロパティです。
重要な概念は、 <angle>
で色相を指定できるということです。なぜなら、ほとんどの色モデルは色相環を使用して色相を記述しているからです。
hsl()
、hwb()
、lch()
など、 <hue>
成分を持つ色関数がいくつかあります。他にも、 lab()
のような色関数は、人間が見ることができる色を定義します。
これらの関数や色空間についてもっと知りたい場合は、 CSS を使った HTML の要素への色の適用ガイドを参照してください、 CSS で色を使用することができるすべての異なる方法を掲載している <color>
参照、および色値を使用するすべてのプロパティの概要を提供された CSS 色モジュール を参照してください。
HWB
HSL
hwb()
関数と同様に、 hsl()
関数も srgb()
色を指定します。
HSL は色相に加えて、彩度と明度を使用します。
- 色相 (Hue)
- 彩度 (Saturation): 色がどれだけ鮮やかか。これは 0–100% の値を取り、0 は色がなく(グレーのシェードに見える)、100% は完全に鮮やかな色となります。
- 明度 (Lightness): 色がどれだけ明るいか。これは 0–100% の値を取り、0 は明度がなく(完全な黒に見える)、100% は最大の明度です(完全な白となる)。
hsl()
の色値には、オプションでアルファ透過率を表す 4 番目の値があり、色とスラッシュ (/
) で区切ります。
RGB の例を HSL の色に更新すると次のようになります。
rgb()
と同様に、 hsl()
にアルファ引数を渡して透明度を指定することができます。
メモ:
CSS の古いバージョンでは、 hsl()
構文はアルファ引数に対応していませんでした。そのためには hsla()
という別の関数を使用する必要がありました。最近では hsl()
にアルファ引数を渡すことができますが、古いウェブサイトとの後方互換性のために hsla()
構文も対応しており、hsl()
とまったく同じ動作があります。
画像
位置
<position>
データ型は 2 次元の座標を表しており、背景画像のような項目(background-position
にて)の位置を決めるのに使われます。これは top
, left
, bottom
, right
, center
のようなキーワードを取って、ボックスの上や左の隅からオフセットさせる長さの値とともに、2 次元のボックスの特定の境界にアイテムを揃えます。
典型的な位置の値は 2 つの値を持ち — 最初は水平位置を、2 つ目は垂直位置をセットします。1 つの軸だけの値を指定する場合、もう 1 つは既定で center
となります。
次の例では、背景画像をキーワードを使ってコンテナーの右端の上から 40px の位置に配置しています。
この値でいろいろ遊んでみて、画像がどう移動するか見てください。
文字列と識別子
上記の例を通じて、キーワードが値として使われる場所を見てきました (例えば、<color>
キーワードの例として red
, black
, rebeccapurple
, goldenrod
)。このキーワードをより正確に述べると、 CSS が理解できる特別な値の 識別子 です。このためそれは引用符で囲まれておらず、文字列として扱われません。
CSS で文字列が使われる場所もあります、例えば、生成されたコンテンツを指定するときです。この場合、値は文字列を示すようクォートで囲まれます。下記の例ではクォートで囲まれていない color キーワードと生成されたコンテンツ文字列を一緒に使っています。
関数
プログラミングにおいて、関数は特定のタスクを実行するコードの一部です。 関数を使用することで、同じロジックを何度も書く必要がなくなり、一度書いたコードを何度も再利用することができます。 ほとんどのプログラミング言語は関数に対応しているだけでなく、一般的なタスクのための便利な組み込み関数が決まりますので、自分で一から書く必要はありません。
CSS にも関数があり、他の言語の関数と同じように動作します。
実際、すでに CSS 関数としては、上記の色の節で、 rgb()
と hsl()
関数をすでに見てきました。
色を適用する以外にも、CSSで関数を使用して多数のことを行うことができます。
例えば座標変換関数はページ上の要素を移動したり、回転させたり、変倍したりする一般的な方法です。
何かを水平や垂直に移動させるには translate()
を、何かを回転させるには rotate()
を、何かを大きくしたり小さくしたりするには scale()
を使うでしょう。
数学関数
自分のプロジェクトのスタイル設定をするとき、長さを表す 300px
や再生時間を表す 200ms
といった数値から始めることになるでしょう。
もしこれらの値を他の値に基づいて変化させたい場合は、いくつかの計算が必要になります。
値のパーセント値を計算したり、数値を別の数値に追加したりして、その結果で CSS を更新します。
CSS は数学関数に対応しており、静的な数値に頼ったり JavaScript で計算したりする代わりに計算を行うことができます。
最も一般的な数学関数の一つは calc()
で、足し算、引き算、掛け算、割り算のような処理を行うことができます。
例えば、ある要素の幅を親コンテナーの 20% に 100px を加えた値に設定したいとします。
この幅を固定値で指定することはできません。親要素がパーセント値の幅 (または em
や rem
のような相対単位) を使用している場合、使用するコンテキストや、ユーザーの端末やウィンドウの幅など、他にも要因によって幅が変わります。
しかし、 calc()
を使用することで、要素の幅を親コンテナーの 20% + 100px に設定することができます。
この 20% は親コンテナー (.wrapper
) の幅に基づいており、その幅が変更された場合、計算も変更されます。
他にも CSS で使用することができる数学関数はたくさんあります。min()
、max()
、clamp()
などで、それぞれ設定した値の中から最小、最大、中間の値を選ぶことができます。
また、三角関数、たとえば sin()
、cos()
、tan()
あんどを使用して、この点を中心に要素を回転させる角度を計算したり、色相角を引数として色を選んだりすることができます。
指数関数は、アニメーションやトランジションに使用することもでき、何かの移動や見てくれを非常に具体的に制御する必要がある場合に使用します。
CSS関数について知っておくことは有益なことです。普通の CSS で取得できる結果を得るために、カスタムコードを書いたり、繰り返しコードを書いたりせずに済むようになります。
スキルテスト
この記事の終わりまで来ましたが、最も重要な情報を覚えていますか?次に進む前に、この情報を覚えているかどうかを確認するためのテストがいくつかあります。スキルテスト: 値と単位を見てください。
まとめ
ここまで最もよく見かける値と単位を一通り見てきました。CSS 値と単位 のリファレンスページで、さまざまな型をすべて見ることができます。多くはこのレッスンを進んでいくと出てくるでしょう。
覚えておくべき重要なことは、各プロパティには許可される値の定義されたリストがあり、各値にはサブ値が何であるかを説明する定義があるということです。詳細は MDN で調べることができます。例えば、<image>
でもカラーグラデーションを作成できることを理解しておくと便利ですが、たぶん当たり前の知識ではないでしょう。
次の記事では、CSSにおけるアイテムへのサイズ指定の方法を見ていきます。