Firefox 128 for developers

このページでは、開発者に影響する Firefox 128 の変更点をまとめています。Firefox 128 は、米国時間 2024 年 7 月 9 日 にリリースされました。

ウェブ開発者向けの変更点一覧

HTML

  • <base> 要素の target で ASCII の改行、タブ、< の文字が禁止されて、それらが存在する場合は値を _blank に変更します。これは、閉じていない target 属性を使用するダングリングマークアップインジェクション攻撃を防止します (Firefox bug 1835157)。

CSS

廃止

JavaScript

HTTP

API

Media、WebRTC、Web Audio

廃止

WebDriver conformance (WebDriver BiDi, Marionette)

一般

  • 文字列 (WebDriver クラシック) または JSON オブジェクト (WebDriver BiDi) のいずれかになり得る、拡張された "unhandledPromptBehavior" をサポートしました。オブジェクト型は "beforeunload" プロンプトの処理など、WebDriver BiDi 向けにより多くの機能を提供します (Firefox bug 1884650)。

WebDriver BiDi

  • WebDriver BiDi 仕様に準拠して、WebDriver セッションの "BiDi フラグ" をサポートしました。これにより、WebDriver BiDi 向けに作成またはアップグレードしたセッションを識別できます (Firefox bug 1898719)。
  • network.continueRequest コマンドでいくつかの引数をサポートしました。これらはリクエストがネットワークへ送信される前に、ヘッダー、Cookie、メソッド、内容を変更することを可能にします (Firefox bug 1850680)。
  • permissions.setPermission コマンドで引数 userContext をサポートしました。これは特定のユーザーコンテキスト (Firefox ではコンテナーとして実装) へのパーミッションを分離することを可能にします (Firefox bug 1894217)。
  • browsingContext.navigate で、ナビゲーションエラーによりエラーページが読み込まれて以降のコマンドが失敗する不具合を修正しました (Firefox bug 1878690)。
  • リダイレクトにより network.responseCompleted イベントが発生する順序を修正しました。元のリクエストの responseCompleted が、常にリダイレクトのイベントより前に発生するようになりました (Firefox bug 1879580)。
  • 現在の Firefox の動作に合わせて、対象のコンテキストに読み込まれたページと同じドメインに "storage.setCookie" コマンドで追加された Cookie を分離しないための回避策を導入しました (Firefox bug 1898222)
  • input.setFiles コマンドを、指定したファイルが存在しない場合に UnsupportedOperation エラーが発生するように更新しました (Firefox bug 1887644)。

Marionette

  • WebDriver クラシック仕様に準拠して、WebDriver セッションの "HTTP フラグ" をサポートしました。これにより、WebDriver クラシック向けに作成したセッションを識別できます (Firefox bug 1884090)。
  • WebDriver クラシックで Permissions API をサポートしました (Firefox bug 1524074)。

アドオン開発者向けの変更点一覧

実験的なウェブ機能

以下の機能は Firefox 128 で新たに導入しましたが、デフォルトで無効です。これらを実験するには、about:config ページで適切な設定項目を検索して true に設定してください。実験的機能 のページで、さらに多くの機能を確認できます。

  • 既定および画像のリクエストで image/jxl MIME タイプを Accept ヘッダーに追加: image.jxl.enabled.

  • Cookies Having Independent Partitioned State (CHIPS): network.cookie.CHIPS.enabled

    CHIPS, または "partitioned cookies" は、開発者が Set-Cookie HTTP ヘッダーの partitioned ディレクティブを使用して、Cookie を分離された記憶領域へ保存できるようにします。これを設定すると Cookie がトップレベルごとに分離された記憶領域に保存されて、同じトップレベルサイトかサブドメインに限り読み取れるようになります。これはクロスサイトトラッキングを防ぎながら、サイトのさまざまなサブドメインにわたって埋め込み地図やチャットウィジェットの状態を維持するなどの、適切なサードパーティ Cookie の利用を可能にします (Firefox bug 1898253)。

過去のバージョン