加算 (+)
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加算 (+
) 演算子は、数値オペランドの合計または文字列の連結を生成します。
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構文
x + y
解説
演算子 +
は数値の加算と文字列の連結という 2 つの異なる操作のためにオーバーロードされています。評価するとき、まず両方のオペランドをプリミティブに変換します。その後、 2 つのオペランドの型がテストされます。
- 一方が文字列の場合、もう一方のオペランドも文字列に変換され、連結されます。
- もし両方が長整数であれば、長整数同士の加算が行われます。一方が長整数で、もう一方が長整数でない場合、
TypeError
例外が発生します。 - そうでない場合は、両辺が数値へ変換され、数値同士の加算が行われます。
文字列の連結はテンプレートリテラルや String.prototype.concat()
と等価だと思われがちですが、そうではありません。加算は valueOf()
を優先的に呼び出して、式をプリミティブに変換します。一方、テンプレートリテラルと concat()
は toString()
を優先的に呼び出し、式を文字列に変換します。式が @@toPrimitive
メソッドを持っている場合、文字列連結は "default"
をヒントとしてそれを呼び出しますが、テンプレートリテラルは "string"
を使用します。これは、文字列表現とプリミティブ表現が異なるオブジェクト、例えば、 Temporal のように valueOf()
メソッドが例外を発生するようなオブジェクトにとって重要です。
const t = Temporal.Now.instant();
"" + t; // TypeError が発生
`${t}`; // '2022-07-31T04:48:56.113918308Z'
"".concat(t); // '2022-07-31T04:48:56.113918308Z'
"" + x
を使用して文字列に変換を行わないことをお勧めします。
例
数値の加算
// 数値 + 数値 -> 加算
1 + 2; // 3
// 論理値 + 数値 -> 加算
true + 1; // 2
// 論理値 + 論理値 -> 加算
false + false; // 0
長整数の加算
// 長整数 + 長整数 -> 加算
1n + 2n; // 3n
// 長整数 + 数値 -> TypeError が発生
1n + 2; // TypeError: Cannot mix BigInt and other types, use explicit conversions
// 長整数を長整数以外に加算する場合は、どちらかのオペランドを変換する
1n + BigInt(2); // 3n
Number(1n) + 2; // 3
文字列の連結
// 文字列 + 文字列 -> 連結
"foo" + "bar"; // "foobar"
// 数値 + 文字列 -> 連結
5 + "foo"; // "5foo"
// 文字列 + 論理値 -> 連結
"foo" + false; // "foofalse"
// 文字列 + 数値 -> 連結
"2" + 2; // "22"
仕様書
Specification |
---|
ECMAScript Language Specification # sec-addition-operator-plus |
ブラウザーの互換性
BCD tables only load in the browser