クラス式

クラス式は、 ECMAScript 2015 でクラスを定義する方法の 1 つです。関数式と同じように、クラス式は名前を付けることも付けないこともできます。名前を付けた場合、クラス名はクラス内部のみのローカルです。

JavaScript のクラスはプロトタイプベースの継承が使われます。

試してみましょう

構文

js
const MyClass = class [className] [extends otherClassName] {
  // クラス本体
}

解説

クラス式の構文は、クラス宣言(文) と似ています。 class 文では、 class 式の本体が厳格モードで実行されます。

しかし、クラス式とクラス文ではいくつかの相違点があります。

  • クラス式ではクラス名(「束縛識別子」 (binding identifier))を省略できますが、クラス文では省略できません。
  • クラス式は SyntaxError発生させずにクラスを再宣言することができます。これはクラス文の場合はできません。

constructor メソッドは省略可能です。クラス式で生成されたクラスは、常に typeof が "function" の値を返します。

js
"use strict";
let Foo = class {}; // コンストラクタープロパティは省略可能
Foo = class {}; // 再宣言が可能

typeof Foo; // "function" を返す
typeof class {}; // "function" を返す

Foo instanceof Object; // true
Foo instanceof Function; // true
class Foo {} // SyntaxError が発生 (クラス宣言は再宣言ができない)

簡単なクラス式

以下は、名前のない簡単なクラス式です。変数 Foo を使って参照できます。

js
const Foo = class {
  constructor() {}
  bar() {
    return "Hello World!";
  }
};

const instance = new Foo();
instance.bar(); // "Hello World!"
Foo.name; // "Foo"

名前付きクラス式

クラス内部で現在のクラスを参照したい場合は、名前付きクラス式を作成してください。この名前は、そのクラス式自身のスコープ内だけで見ることができます。

js
const Foo = class NamedFoo {
  constructor() {}
  whoIsThere() {
    return NamedFoo.name;
  }
};
const bar = new Foo();
bar.whoIsThere(); // "NamedFoo"
NamedFoo.name; // ReferenceError: NamedFoo is not defined
Foo.name; // "NamedFoo"

仕様書

Specification
ECMAScript Language Specification
# sec-class-definitions

ブラウザーの互換性

BCD tables only load in the browser

関連情報